屋外広告士合格を目指して⑯ 設計・施工学科1問目 梁・てこの原理

屋外広告士合格を目指して⑯設計・施工1問目 梁・てこの原理

屋外広告士合格を目指して⑯設計・施工1問目 梁・てこの原理

23年7月⑧の回の解説で、設計・施工の1問目は比較的解きやすく、梁・てこの原理、棒に働く引張力、そしてベクトルの3種類が大半を占めると述べ、ベクトルの解説を行いました。また、15問中最初と最後の2問(合計4問)は計算問題が出るので、それら計算問題を全て捨ててしまうと中央11問の暗記問題のうち9問を正解しないと合格ラインに到達せず、かなり苦しくなることもお知らせしました。さらに踏み込んで、2問目は非常に難解な問題が多く、大学1年レベルの物理を学んでいないと解けないケースもあり、場合によっては早々に見限る必要があることも申し上げておきます。

そこで今回は、比較的解きやすく、この10年で1問目に最も出題されている梁・てこの原理の問題を解説します。

問1(令和3年度)

図のような荷物を持ち上げようとしたところ、③に必要な力が100Nであった。このとき荷物の重さ①と支点の反力②の組み合わせとして正しいのはどれか。

正解は1です。ポイントは支点からの距離です。③は2500mm離れていて①は500mmです。つまり③は①より5倍離れています。つまり、③に100Nということは、①にはその5倍の500Nの力で釣り合うということになります(ここがミソ)。距離x力が同じになるということです。そして支点には①③両方の荷重がかかるので足して600Nとなり、正解は1になります。令和3年度の問題は実は著しくシンプルな問題で、サービス問題とも言えます。しかしながら、この解き方を覚えればほかの問題も少し複雑なだけで同じような手法で解くことができるのです。