屋外広告士合格に向けて⑨設計・施工 溶接とボルト

前回は、設計・施工の計算問題について解説をしました。今回は、主に問3から問13で出題される暗記問題の解説をします。15問中11問が暗記問題となります。計算問題に比較してやさしい問題が多く、問題集(過去4年分)をしっかり正解できるようにしておけば、暗記問題だけで合格ラインの9問をクリアすることも可能です。出題傾向として、材料2、鉄筋コンクリート2、外力1、鉄骨構造1、高力ボルト1、溶接1、安全・点検1、の9問はほぼこの順番で出てきます。あとの2問は塗装とか用語集とか予想外の問題もあります。

今回は、その中でも勉強する範囲の狭い、溶接と高力ボルトについて解説します。この2つは、屋外広告の知識第四次改訂版の中で、溶接はP177〜185、高力ボルトはP170〜176のところだけ勉強すれば、ほぼ制覇できます。

まず溶接ですが、P183,184,185の用語については、12語全部覚えることをお勧めします。ほぼ100%出ます。次にP178,179,180の図30、31、34、そして特に36をよく理解しておくことです。例えば、①すみ肉溶接の有効長さは、すみ肉のサイズの10倍以上で、かつ、40mm以上とする、②すみ肉溶接の有効のど厚は、通常すみ肉サイズに0.7を乗じたものとする、の2つはほぼ確実に出題されます。

次に、高力ボルトですが、P175、176の図27、28は非常に出る確率が高く、特に高力ボルトと普通ボルトの差をよく理解し、高力ボルトは板と板の摩擦力が耐力になり、普通ボルトはボルト軸のせん断力あるいはプレートの側圧が耐力になっているというのがよく出題されます。また、P171、172のボルト孔(あな)径もかなりの頻度で出るので読み込んでおきましょう。

まずは問題集を中心に勉強して、同時に屋外広告の知識のピンポイント的な勉強が合格の近道です。屋外広告の知識はページ数も多く、漫然と読んでいるとテンションも下がり、効率も悪いのです。また、問題集は、縦に勉強することをお勧めします。溶接であれば問57、41、23、10の4問、高力ボルトであれば問58、37、24、11の4問を連続して学習すると全体像が見えてきますし、やる気も維持できます。